2011年05月24日

福島原発事故について 広瀬隆 


広瀬隆氏『ニュースの深層 福島原発事故 メディア報道のあり方』(2011年3月17日放送)

http://www.youtube.com/watch?v=37sStCJjH14&feature=youtube_gdata_player
ぴかぴか(新しい)現在はyoutube見られません。

下記は文字起こし

http://www.youtube.com/watch?v=AjOMiQL6bQw&NR=1
【インタビュアー】
広瀬さん、今日は空中からの放水、地上からの放水、いろいろありましたけれども、どう思いますか?

【広瀬氏】
私は効果ないと思います。これがみなさんがTVでごらんになってると思いますが。



原子炉の崩壊熱といって、グラフはずっと下がってきてるんですが。
たとえば一日たっても1万キロワットあるんです。これだけで発電所できるぐらいの巨大な熱量です。どんなに低くなっていってもこれは半永久的に出るんです。
ですから水で冷やすってことは、それを循環して、熱をうばっていかないと意味ないんです。水をかけたって意味ないんですよ。
何が大事かっていうとたったひとつ電源だけなんですよ。電源が回復しないところへいくら水をかけたって、それは焼け石に水なわけです。

【インタビュアー】
電源回復させる理由は?つまり水を循環させるシステムを回復させるため?

【広瀬氏】
そうです。ようするにこの事故はどこから始まったかというと、津波でオイルタンクやなんかが流れて、それから発電機がみんな水をかぶった、そこにあったんですよ。だから、そこを直さない限りこの事故はどこも収束できないんですよ。

【インタビュアー】
今日午前中になって、ようやく東北電力から1本の高圧線を現場に引いて、
これからやろうっていうことですが。

【広瀬氏】
それで私、ちょっと希望をもったんですが、ただね悲観的になるのは、
今はみなさん、この図がよく出てくる、何度もご覧になってると思いますが、
これはね、ポンチ絵であってね、



みなさんがTVで見てきたのは。

これは原子炉のお釜の下なんです。



これが格納容器のお尻なんです。
これ見てください、これザーッと制御棒とか、
配線とか配管が山のようにあるんですよ。
みなさんがTVで説明(私に言わせるとエセ学者たちがね)TVで出てきて、
簡単に言ってますが、あの人たちは何にも知らないんですよ。
大学教授たちは。
技術者だけが知ってるんです、これ。
ここへ水ぶっこんできたわけでしょ。
それから配管でいいますとね、



こんなように目まぐるしい配管が山のように走ってるんです。
これもひとつのタイプであって、我々にはわからないぐらい、
めちゃくちゃに複雑な構造をもってるんです。

そこへ今までこうやって、一週間になろうとしてますね、
その間に水をぶっかけたりなんかやってきたわけで、
でもそれは塩水でしょ?
お釜に塩水いれて高熱にしたらどうなると思います?
塩ができちゃうでしょ。
それがバルブやなんかに固着しちゃうでしょ。
動かないでしょ。
そういうことがあらゆるところで起こってるんですよ。
だから、簡単に考えちゃいけないんで。

電源をつないだからね、
これから水がぐるぐる回るっていうふうには私には思えない。
普通のエンジニアの人だったらたぶんわかると思うんですけど。
想像すれば。
とてつもないめちゃくちゃな状態になってるところへね、
今そのヘリコプターで水を撒いたりするとかね、
そういうことを本当にやって、
あの人たちが見通しがあるんならいいんですけど。
私には少なくともわからないですね。


【インタビュアー】
あの少なくとも3号機と4号機の二つの使用済み燃料のプールを
いっぱいにするには1300トンの水が必要なんですね、
で、現在午前中30トン、あとは自衛隊の車5台で、
また30トンくらい放水しますけれども、このようなこと、まず足りない。
あとは常に(放水を)やらなくちゃならない。
したがってこの放水は実際現状を変えることはできません。

【広瀬氏】
原理的に言うとできないんです。非常に健全な状態でも常にね、
熱を完璧にコントロールできて安全が保たれるわけですから、
今たぶん内部めちゃくちゃで。

私が心配してるのは、運転員の方がね、50人くらいですか?
あの人たちは、本当に涙が出るくらいに思いますけれど、
たぶん大変な被ばくをして、もうたぶん死ぬだろうということを覚悟して、
あそこにいらっしゃるわけですけれど、
あの人たちがだいたいもつのかどうか?
肉体もね。今たぶんそんなところへきてると思うんです。

TVで解説してるあの学者たちね、
「おまえたちそんなことを言うんなら、その現地へ行ってやれ」と。
私は言いたいです。本当にね、ああいうでたらめばっかり言って、
その、ただ「安心させよう」とか「パニックを抑えよう」とか、

今日本人は、本当は「正しいパニック」を起こさなきゃいけないんです。

これはもう本当に危ないところへきてるんですから。

もし、私が今、総理大臣だったら、ここまできたら、
ソ連のチェルノブイリの原子炉の爆発で、ソ連がやったように、

最終的に石棺(せっかん)セメントで固めるしかないんじゃないかな、
ってことをふっと思うと、
セメント会社にですね、日本中ぜんぶ動員して、
空から撒くような体制を指令した方がいいと思うんですね。

最悪のことを想定してやっていかないと。
なぜかっていうと、福島には原発10機あるんです。
1機の原子炉が最後に最悪の事態になったら、
もちろんそこにいる人、職員も、全部いられませんよね。
いられないか、退避するか、倒れてしまうか、
どっちかしか無い訳でしょ。

1機がいくということは、他の5機も時間の問題なんです。
さっきのグラフの熱をとれないサイクルに入りますから。
どういう順序でいくかわからないけど、
少なくとも6機全部ダメになるんです。
そしたら、福島第二もおそらく、
あの距離でいうとダメになるでしょ。
そこに職員いられないんじゃないかと私はちょっと想像するんですよね。

だからそういうことを、これは最悪のことを話してるようですけど、
確率としては、そんなに低い確率じゃないんです。
全世界が見てるのはそこなんです。
日本だけ、隠してるわけであって。
実際には、6機のうちの4機がもう、危機にきてるんですよ。
だから、そのうちの1機が水がうまく電気が動いて、
うまくいっても、他の3機もいくかもしれないでしょ。

4機とも今ぜんぶ危機にきてますから。
4機とも100%うまくいくってのは、
私はどうしても考えると悲観的になっちゃうんですよ。

だからもう、日本の国民を救うためには、
放出される放射能を最小限にするようなことを、なんとか考えておくべきだと。
原子炉が6機ダメになるということは、今申し上げた通りありうることです。
非常に高い確率で。

みなさん、台風の通過速度ご存知かと思いますけど、
だいたい一週間で通り過ぎますね、風速2mの普通のそよ風で考えると、
5日間で日本中ぜんぶ放射能に包まれるんです。
それは20km、30km、100kmの話じゃないんです。
もちろん東京も、大阪も。
それぐらいの速いスピードで放射能の雲が包むわけです。
ただしそれは天候次第でどういう分布になるかわからないです。
風向きがほとんど太平洋に向ってね、風が吹いてくれればいいですけど、
そうではない。
たとえば15日は東京に向いましたでしょ。
それと雨が降るか、雪が降るか、
それが降り積もると全部それ、
汚染していきます。

最後は日本人が求めるのは食べ物ですから、
水ですから、
その水と野菜が汚染されたら、
私たちはどうしようもないわけでしょ。

【インタビュアー】
魚にも影響ありますよね。逃げようがないんですよ。

【広瀬氏】
だからその(放射能の)量をね、最低限に抑えること。
これがね、まちがってるといいんですよ。




【インタビュアー】
一刻も早く、放射線レベルが高いレベル出ないように封じることが
必要ということですね。水かけても意味ない。

【広瀬氏】
だけど、意味ないとは言わないです、
私にはわからないですけど、
映像を見てる限り、ほとんど意味ないと思いますね。

【インタビュアー】
今、振り返ってみると、今日やっている高圧線を引くということ、
真っ先にやるべきだった。これがやらなかった。

【広瀬氏】
私が悔しいと思うのは、これは電源がなくなって始まった事故ですから、
電源回復だけなんですよ、最初から。
この福島第一を作ってきたのは日立と東芝なんですから。
その技術者たちを結集するしかないんです。
東京電力っていうのは運転員だから知らないんですよ。
保安院なんて、私に言わせればバカ集団で。
何にも知らないんです。

その人たちと政治家はもっとひどいですから。
その無知な人間たちが議論しててもダメなんで。
これは日立と東芝の技術者、福島のは特に古い原子炉なんで、
もう我々の世代なんです。
私68ですけれど、ようするにそれより、
もっと上の人たちが設計してきたんです。
ということはその人たちはもう、
現場にはとっくにいませんから。

ただ、この原子炉をどうしたらいいか、
って前から言ってる人いるんですから、
そういう人たちで考えを結集するしかないんですよ。
官邸でいっくら議論したってダメなんです。

【インタビュアー】
確かに、今日、参議院内集会でそのことを
後藤さん(元東芝原子炉格納容器設計者)が説明されたんですけど、
議員も動くべきっていうことですよね。
今、その官邸の中で菅さんの対応はちがっていたって。


http://www.youtube.com/watch?v=6GHXQYhKd98&feature=related
【広瀬氏】
私に言わせりゃ、もうド素人です。
もちろん、政治家なんてわかるわけもないんですけどね。
なってないですよ。
枝野なんて、「大丈夫、大丈夫ってね、万が一だ」とかね。

こんなことは最初っから予想できたことです。
少なくとも私のような門外漢でわかったんですから。
どうやったら電源回復するか、そこだけにあるのにね。

ここまでもってきた責任は重大ですね。
私から言わせるとね、電力会社には事故の対処能力はないんです。
少なくとも、日本は家電、発電機の技術なんてのは、
世界一の技術もってるんです。
なぜ最初に発電機を運ぶとか、
いろんな対策をね、とらなかったのか、できなかったのか、
その技術者付きでですよ。
機械だけもっていってもダメなんですよ。
配電盤のことやなんか全部分かる人でないと。
それがね、なぜできなかったのか、
ということが日本の原発のすべての結果を証明してます。

【インタビュアー】
今日本のメディアみてますと、全国の放射線レベル出てますけれども、
0.08とか、通常の2倍とか出てるのに、
まだ健康に問題はないとか。
最初、胃のレントゲンと比較して、
それがダメならCTと比較して、
基本的にみんな大丈夫だと思ってるんですけど、
実際にそれはどうなんですか?

【広瀬氏】
(画面から)



14日にメルトダウンを始めた福島第一原発2号機は、
敷地周辺で、午後9時37分に
最高値3130マイクロシーベルト/時=通常の2万7418倍となった。
15日昼頃には、福島第一原発3号機周辺で、
400ミリシーベルト/時=通常の350万倍が検出された。
4号機付近でも100ミリシーベルト/時=通常の87万倍である。
アメリカのNRCの基準では、
125ミリシーベルト/時が事故時の上限なので、それを超えている。

15日のことでも枝野は「健康に少し問題がでるかもしれない」と
言ってるけどぜんぜん真実を伝えていない。

日本のマスコミすべてに責任があると思うけれど、
一般の生活、私たちが宇宙からも放射線うけますよ、
とかくだらないこと言ってるけれども、
あれは1ミリシーベルト/年(ねん!)なんです。

1年間に365日があって、1日24時間あるでしょ、
365×24、計算してください。
8760です。1年間の時間数は。
それをかけるんですよ。この値に。
ということは、通常の350万倍ですよ!
なんで「大丈夫」なんですか?350万倍ですよ!

これを報道した報道機関がありましたか?
言ってないでしょ。
これを、彼らは一瞬うけるCTスキャンとかと比較してますけど、
そんな問題じゃないんです。
放射性物質が出てるから放射線出てるんです。

それを体の中に取込む、いわゆる体内被ばくが怖いんです。
(TVに出てる)御用学者たちは何言ってますか?
ここから遠くへ行くと距離の二乗に反比例しますから、逆を私は言いたい!




体内被ばくというのは放射性物質が体に入ることです。
どうなりますか?
ようするに、ここに(1mのところに)放射性物質があって、
私が吸い込んだら、
体の中へペタっとくっついたら、ミクロン単位になるんです。
1mっていうのは1000ミリでしょ。
1ミクロンっていうのは1000分の1ミリでしょ。
1000×1000の二乗になるんです。
距離の二乗に反比例するっていうのはそういうことです。
だから1兆倍(胸を指して)になるんです、被ばく量は。
だから一粒小さなものを吸い込んだって、怖いんです。

【インタビュアー】
つまり、CTやレントゲンと比較してはいけないのは、
あれは単なる放射線。ここは放射線のホコリがあるんです。

【広瀬氏】



そうです、放射性物質なんです。

【インタビュアー】
(放射性)物質を吸ってしまう!体に入ってしまう可能性がある!

【広瀬氏】
そうです、その体に入るものはね、
どこに何が入るかっていうのはわかってるんです。
やはり恐いのはね、女性ですよ。

特に妊娠されてる方とか、幼い子どもたちね。

今報道されてるのは、セシウムとね、
ちらっと報道されましたけれども。
それはね、一部であって、
きちんとした検出器で測ってるわけではないんです。
あの線量を測ってるだけなんです。
あれはモニタリングという数値であって、
空間線量を測ってるだけで、機械は何にも食べないんですよ。

【インタビュアー】
ああ、なるほど。放射性物質の量ではなく。

【広瀬氏】
私が原子力に反対する活動をやるきっかけになったのは、
医療関係の仕事をしていて、
外国の文献でそういうことを書いてあって気がついたんです。
1970年代に。
日本の医師たちがそのことについて、言葉を濁してね。

【インタビュアー】
つまり2つのケースはまったく別。
一つは遠いところから放射線の光をうけて被害ということ。
もうひとつは(放射線)物質そのものがこちらに来てるということ。

【広瀬氏】
そうなんです。ぜんぜんちがう現象なんです。
そりゃ、福島の原発から放射線がここまで飛んでくるって、
そりゃあ無いですよ。でも物質は空飛んできてますから。
炉心溶融が始まったら、
燃料棒の中にあるヨウ素なんてのはすぐにガスになりますから。
上が抜けちゃってますから、
どんどん隙間があって出てるはずなんです。

【インタビュアー】
これを測定する、発表する方法はないんですか?

【広瀬氏】
さる新聞記者の方から聞いた話によると、
今東京電力はこのモニタリングもできない状態らしいんです。
ただ時々行って、測ってる数値を、
あの枝野がぱっとしゃべってるだけなんですよ。

だから定常的に測ってないんです。
コンスタントにずっと見てかなきゃいけないでしょ。
それも何が出て、どれだけ出てるかを
かなり高度な分析器がなきゃできないんです。
そんなものは、モニタリングポストじゃなんにもできないんです。
空間線量測ったってダメなんです。

たまに行ってね、車でモニタリングカーが行って、
ちょっと測ってね。高かった、低かった、そういう話じゃない。
今何が出ていますか?っていうことなんです。
どこに出て行ってますか?
そういうことは今の体制ではおそらくできないですね。

【インタビュアー】
この物質が出て行って、日本全国出て行って、
体内被ばくっていうことを起こす可能性は十分にある。
だけど、別のモノを今、別の形で測ってる・・・

【広瀬氏】
一例出しますと、双葉厚生病院っていう、



ここが原発なんですよ、
ここでちょうどヘリコプターで避難しようとしている方たちが、
屋上にいらっしゃいますね。
距離が原発から3.4キロだったんです。

ちょうどそのころ、広河隆一さんがね(フォトジャーナリストの)
電話かけてきてくれて、「おい、大変だぞ」と。

1000マイクロシーベルトのね、つまり1ミリシーベルトのね、
カウンターが振り切れちゃったって。
それは原発の話じゃないんです。

枝野が言ってるのは原発での話なんですけれど、
(3.4キロメートル離れた)ココで針が振り切れてるんですから。
放射性物質まちがいなく、ココ(3.4キロ地点)にいってるんですよ。

今だから、福島県内の人は大変な状態なんです。
もう住民は。パニックだって言っているんですけど、
パニックですよ、そりゃ、当たり前です。

その中でも、私が心配なのはこの写真なんです。



これどこで撮ったと思います?
これニューヨークタイムズで見たんですよ。
子どもがね、被ばくしてる子どもたちの放射線量を測ってる・・・
私がね、これ、日本の新聞に全部出せっと思ったんですけど、
なんでニューヨークタイムズでこの写真を見なきゃいけないのか、
と悲しくなりましたよ。



広瀬隆氏『ニュースの深層 福島原発事故 メディア報道のあり方』での発言へのいくつかの修正(2011年3月17日放送)

http://getnews.jp/archives/105404

17日に朝日ニュースターで放送された『ニュースの深層』にてノンフィクション作家の広瀬隆さんが発言された内容が話題となっていますが、今回はその発言について東北大学名誉教授の北村正晴さんからのコメントをいただきましたのでご紹介いたします。このコメントはもともとは明治大学准教授の藤本由香里さんからの質問に対する答えとして書かれたものです。北村さんは番組映像を観ておらず、藤本さんが要点を整理して質問し、北村さんがそれに答える、という形になっています。尚、北村さん側にはまだ番組を観る機会がなく、仙台にある東北大学での資料閲覧もできません(被災したため)。現在一日数度のメールのやりとりのみが可能な状態です。議論は記事下のコメント欄でどうぞ。建設的な議論をお願いします。(編集:ガジェット通信 深水英一郎)

こちらの記事を読む前に、北村さんによる解説もご一読されることをおすすめします。
・「退避すべきかとどまるべきか」放射線被ばくを深く心配されている方々へ(2011年3月17日午後時点の情報を踏まえて) - ガジェット通信
・「最悪のシナリオ」という脅しに騙されないために - ガジェット通信

北村正晴 東北大学名誉教授 プロフィール
1942年生まれ。東北大学大学院工学研究科博士課程(原子核専攻)修了。工学博士(東北大学)。研究分野はリスク評価・管理学、大規模機械システムの安全学。

●番組情報 朝日ニュースター『ニュースの深層』
3/17(木)放送分:「福島原発事故 メディア報道のあり方」
ゲスト:広瀬隆(ノンフィクション作家)
司会:葉千栄(東海大学教授)

●広瀬隆さんの発言についてのいくつかの修正

広瀬隆さんの指摘は大きな恐怖感につながる内容なので、すぐに出来る説明だけを記します。
(なお以下の記述は、藤本さんのメールへのお返事として記しています。広瀬隆さんの放映画面を直接見たわけではないので、内容認識の違いがあるかも知れませんが、あくまで知人へのお返事という趣旨であることをご理解ください。)

さて広瀬隆さんの発言についてはいくつかの修正を。まず最も簡単なことから。

その1:
/東京電力は原子炉を使っているだけだし、
テレビで解説している学者も原子炉の構造は、わかっていない。
構造を知っているのは技術者だけ。/

これは話を単純化しすぎです。昔はともかく最近はメーカー出身の大学教授が何人もいます。TVで解説していた顔の中にもそのような経歴を持った教授を複数見かけています。電力会社の作業については、メーカーの技術者も当然バックアップしていると思います。また技術者以外の専門家がなにも的確な判断ができないというわけでもありません。過去の経験知で考えることができない今回の事態については原理原則に基づいてしっかり回答を見出せる英明さが必要です。だから今なされていることがベストの方策かどうかを明確に答えるのは難しいですが、かといって的外れだとは思いません。

その2:
/海水を入れて蒸発させるということは、原子炉の底の複雑な構造(写真を見せました)にびっしりと塩が付着するということ。
・この状態で電源を回復させても、すべての原子炉が回復することは、いいたくはないが望めないのではないか。/

『すべての原子炉が回復する……』が何を意味するのか分かりませんが、『塩がびっしり付着するから熱除去が進まず危険性が大きい』という意味ならば、違うと思います。
少なくとも海水注入がなされて燃料棒の大部分が海水に浸っていれば、その海水の塩分濃度は多少高くなるとしても『びっしりと塩が付着する』(この表現はとても恐ろしさを掻き立てますね)という姿にはならないと考えます。だから海水に浸ってさえいれば冷却はできることは間違いないと思います。なお、『すべての原子炉が回復する……』が『原子炉がまた実用に供されるようになる』という意味ではないですよね。小生も海水注入した段階でもはやその原子炉は再使用困難になると考えています。

その3:
/でないと、日本国中すべての食料と水が汚染されることになる。/

これも乱暴な言い方です。「汚染」が何を意味するのかこのままでは不明です。文脈からは「摂取したらなんらかの障害が起こるレベルの汚染」を指していると読めます。仮にごく弱い「汚染」が生じたとしても、自然放射線レベルからその一桁上程度までの「汚染」なら気にすることはないと思います。
関連して、「内部被ばく」が新たな懸念になっているようです。でも経口摂取した場合はその大部分は体外に排出されます。

私は事態を楽観はしていません。でも関東地区にいる子供や孫たちを今避難させようとも思っていません。前に記したように避難という判断を否定はしませんが。
高いはしご車からの高圧注水と、外部電源の供給とは、事態の改善に確実に役立つとは考えています。そして、チェルノブイリ級の大爆発が起こるシナリオはとても考えにくいと判断しています。



タグ:原発 広瀬隆
posted by guriguri at 15:09| Comment(0) | 原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

原発について 武田邦彦

http://watch2ch.2chblog.jp/archives/3637000.html
ぴかぴか(新しい)現在はyoutubeは見られません。

映画 「読売TV「増刊!たかじんのそこまで言って委員会」《東日本大震災》武田 邦彦中部大学教授+地球物理学者ロバート・ゲラー東京大学大学院教授へのインタビュー 2011年3月19日(土)放送分」

増刊!たかじんのそこまで言って委員会 20110319 武田教授の話 [TV] [編集]
中部大学の武田邦彦教授の原発の話
(内閣府・原子力委員会、内閣府・原子力安全委員会、某民間企業のウラン濃縮研究所元所長だったらしい)

私、原子力推進なんです。
原子力推進なんだけど、僕当たり前ですけど安全な原子力推進なんです。
だから原子力危険だから反対派だってのとね、僕同じなんです。
安全な原子力なら推進派っていう僕の立場は、危険だから反対だってのと全く同じなんですよ。

まぁ日本の原子力発電所はですね、地震国日本でありながら、地震では倒れると、倒れてもいいと、そういう設計に元々なっていたと。
それでまァ今までは、偶然にもあまり震源地に近くないところが、地震があったので良かったのですけど、新潟の地震と今度の地震というように震度6ぐらいが来ると、まぁ100%とは言えませんが相当部分壊れるということが今度のことで判ったということですね。

ナレ:これまで原発は安全に万全を期して、建設されていたのではないのか?

安全はほとんど関係なく造られるんですね。
それの一番典型的なのが中部電力の浜岡原子力発電所。
あれは東海地震の震央地、地震の中心の央と書くんですよ。
それはそんなに広くないんですよ。
だいたい50kmくらいしかないんですね。
ここが東海地震の中心ですよって書かれている真ん中に建てた。
だからまぁ普通だったらね、東海地震みたいな巨大地震が起こるであろうと思われるとこに原発を造ろう何て事は本当は止めた方がいいってことなんですよ。
私は原子力って言うのは技術的には安全だけど、原子力を危険にしているのは人災だとずっと言っているんですけど、それはそのことを言っているんです。、
これはどうしてかって言ったら、立地においても、それから運転においても、耐震基準においても政治だとか利権が入ってきて、それもみなさん本当は日本人も目の当たりにしてるんですよ。
現実に浜岡原発は震央地に建てられてるわけですから、おかしいよと、どうしてこんなことになったのと、聞かないといけないんですけど、そうはなってないですね。

ナレ:さらに武田先生は2007年の新潟県中越沖地震の際、柏崎刈羽原子力発電所で起きたトラブルが地震対策を見直すきっかけだったのに…と後悔する。

だからみんなマスコミに全部誤魔化されてる。
誤魔化されたから、原発は地震で倒れないとまだ思っている。

ナレ:では一体何をごまかしたというのか?

二つ起こったんですね。
一つは炉の中でなんか引っくり返って放射線が少し漏れた。
もう一つは原子炉の建物の外で原子炉とは関係ない物が燃えた。
黒煙をもくもく。
なんつったかね、原子炉と関係ない建物がね燃えたことはまずいけれど、それは原子炉の安全に関係ありません。
これは嘘です。
だって原子力のある全部で機能をなしてて、まぁどこか火事になったからいいってことじゃない。
耐震はその耐震でやってなけりゃ。
ところがねその耐震では行われてない。
要するに付近住民を守ろうとしてるんじゃなくて、原子炉を守ろうとしてるわけ。
もう一つ変な理屈があったわけですよ。
漏れたことは漏れたけど人の健康には害はないとこう言うんですよ。
いやあんたね、人の健康には害がなければ漏れていいと説明しましたかって言うんですよ。
地震があっても漏れませんって言ってるんだから。
それが漏れたっていうことは、少なくとも東大の先生なんかそういう説明してないんですよ。
何て説明するかっていったら、なにが間違ってたかって言うんですよ。
出たものが人間の健康に害が無かったことは不幸中の幸いでした、だけども地震でこんな簡単に放射線が漏れるてのはどこが我々間違ってたのかと、ここを言わなければいけないのに、すり替えるんですよ。
このすり替えにコロッとやられちゃう。
もうねそういううまい言い訳がいっぱい用意されているんですよ
それにコロッとやられちゃうんですよ。

ナレ:では、なぜ安全がないがしろにされてしまっているのか?

そりゃ保安院がいるから、駄目ですよ。

ナレ:原子力安全保安院とはいったいどういう組織なのか?

えーとですね、元々はですね、日本国はですね原子力は危ないので、大切で危ないから、大切だって方は原子力委員会がやりましょうと、昔科学技術庁、今内閣府。
それから、しかし原子力は危ないから危ないほうだけ見るのがないといけない。
これは世界どこでもそうですね。
独立した機関として原子力安全委員会が出来る。
これが、昔科技庁で、今内閣府。
それぞれ委員長がいて独立しているわけですね。
それぞれの違った見方からやると、そういうことでスタートしました。
そうしますとね、やっぱりややこしいわけですよ。
原子力委員会はやれというし、原子力安全委員会はもうやるなと言ったりこれ気をつけろと言ったりするから。
原子力委員会…推進
原子力安全委員会…規制
それでバランスを取るっていうのが各国ともそれでやってる。
ところがね、まぁめんどくさいと、原発も40発くらいになっちゃったと、日常的にねいちいち原子力委員会と原子力安全委員会にお伺いをたててたらめんどくさいと。
やっちゃえと。
言うことになって出来たのが通産省に出来た、原子力安全・保安院というのが出来たんですね。
ですからそうなると今度は電力会社は、直接その安全委員とかそんなのは関係なくて、保安院の方の了解を取って進める。
日常的には保安院がやりますと。
ホントに現実的に私もね、そういう仕事をしてて、もうね、なんかどっかに置かれたみたいな感じなんです。
力も強い、あの経産省だから。
こっちは内閣府何てボヤンてしてると。
それはね多くのマスコミの人も知らない。
知らないのはもう別にね、原発やれやれどんどんてな感じで。

ナレ:その原子力保安院が大きな影響力を持った結果、困った事態が起こったと武田先生は指摘する。

私はウラン濃縮研究所長というのをやってたわけですね。
そのとき経験したことでは、ウラン濃縮研究所の中を改造したんです。
配管をね。
ものすごく複雑な装置です。
改造した。
それを国に出した。
国がそれを審査して、現場に来て、はんこ押して認めてくれた。
その後、半年くらい経ったときでしたかね、僕が現場をずっと見回ってたら、一箇所だけ間違いがあったんですよ。
何か事故があれば、ウランが海の方に出ることがわかったんです、その配管があると。
普通は万が一でも出ないようになっている、もちろん。
物理的に配管とか溝がないんですよ。
そんなことしてると、そこにいっちゃうから。
万が一でもウランが海に流れないように完璧にしてるんです。
ところが、間違った配管があったんですよ。
それで僕が連絡して、「所長だけど、これがあると万が一のときにウランが日向灘に出て迷惑かけちゃうから、これを撤去したい」と言ったら、なんと言ったか? 
「いや、認可したものだから取れません」 それで僕は、「そんなこと言ったって、私のミスだから、謝りますので、取らせてください」とこう言ったら、「いや、国が認めたことだから正しいんだ」と。
結局、中間に立つ人にこっそり聞いたら、「あなたが自分でやりなさいということだ」と。
認められたものを法を犯して、勝手に改造しなさいと。
役所は知らないよと。
役所はですね、事故が起こらなければこんどどう言うか、判った場合ですよ、事故が起こらなければ「あれは所長が勝手にやったから、首切れと」とこう言いますよ。
もし事故が起こったら、今度は流れるでしょ、「運転がいかん」と。
こういう体質なんですよ。
これは現実に起こった話、私が体験したんだから。
役人はウランが海に出るなんてことについて、まったく関心がない。
国民の健康を守ろうなんて、全然思ってないですよ。
自分の責任を問われないためには、そんなの改造してもらっちゃ困る。
もし僕が申請書を出すと、国の審査が間違ってたことになるから。

ナレ:ミスに気づかなかった自分たちの責任だと?

そうなんです。
自分たちの責任と国民の安全とを比較すると、自分たちの身を守るほうが大切だという実例ですから、これ。
だから、こんなこといつでも起こってるんですよ。
僕に起こった例なんて、たいしたことない。
もっとひどいのが、いくらでもあるわけですよ。
だから、そのことがあるので、今度みたいなことが起こるし、いろいろみんながわからないと、こういうことが起こるんですね。
だけどテレビで保安院の人の説明を聞いた多くの人が、おかしいと思ったんですよ。
おかしいという感覚は何かと言うと、彼らは放射能が外に出ていても全然平気なんですよ。
「私たちの責任じゃないですよ、私たちは完璧に仕事してるんですから。謝る必要なんてないですよ」と。

ナレ:東京電力の責任だと思ってる勢いですか?

そういう勢いなんです。
だけど、通常、認可しているのはあそこですからね。
もちろん津波に対して、これじゃダメだとか言うのもあそこですから。
だから本当は保安院に責任はある。
「申し訳なかった、見通しが甘かった」と。

ナレ:さらに武田先生はあらゆる人たちの無責任さを指摘する。

今度は、地震学者はなんて言ったか。
簡単ですよ。
「今度は予想外に600メートルも崩壊して、連続しました。こういうことは私たちは考えていませんでした」と地震学者は言うんですよ。
「これは私たちの限界ですから」と。
そうすると、地震学者は責任ないんですよ。
それに基づいて作った建設会社も、責任ないんですよ。
それに基づいて運転した方も責任ない。
保安院も別に関係ない。
それで私が言ったのは、「そういう体制でやってると、最終的に安全か?というのは、誰が考えるんですか」と。
国民にとって安全か、福島県の人にとって安全か、誰が考えるんですか?
いないでしょ。
だから私は、「地震学者のご意見を参考にするのはいいけど、日本で起こった最大の地震、震度7くらいでも壊れないようにしといてもらわないと。地震学者が言ったから私は知りませんじゃ、ダメなんじゃないんですか」と僕が安全委員会で発言した内容なんです。
基準部会で。
詳しく言えば、安全委員会の地震指針の部会ですけど。
それがいないんですよ。
国民は絶対そう思ってませんよ。
安全について考えるところがあると思ってる。
地震があれば津波が来るんじゃないかとか、地震学者がいくらと言っても、もしかしたら間違うんじゃないかとか。
もし事故が起こったときは、どうしたらいいのかとか、そういうことを考えるところがあるだろうと(思うでしょうが)、ないんです。


福島第一原発事故、原発建設の安全基準の真実 1/2
http://www.youtube.com/watch?v=N0vzS0C4ARA
福島第一原発事故、原発建設の安全基準の真実 2/2
http://www.youtube.com/watch?v=NnsqCPUaP60
posted by guriguri at 14:45| Comment(0) | 武田邦彦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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